粘着トラップや夜間調査の結果、幸いにもゴキブリがいる痕跡が見つからなかった。あるいは、発見したゴキブリを駆除し、部屋にいる個体は一掃できた。これで一安心、と気を抜いてしまうのはまだ早いです。ゴキブリが「いない」ことを確認したその瞬間こそ、彼らが「いない」状態を維持するための、新たなスタートラインなのです。ゴキブリ対策は、駆除という「マイナスをゼロにする」作業と、予防という「ゼロを維持する」作業の二段階で考える必要があります。まず、やるべきことは「侵入経路を徹底的に塞ぐ」ことです。現在ゴキブリがいないとしても、家のどこかに侵入できる隙間があれば、いつまた新たな個体が外からやってきてもおかしくありません。キッチンや洗面所の配管の隙間をパテで埋める、エアコンのドレンホースに防虫キャップを取り付ける、換気口にフィルターを貼る、網戸の破れを補修するなど、考えられるすべての隙間を物理的にシャットアウトしましょう。これは、家全体のセキュリティを強化する作業と似ています。次に、「ゴキブリが好む環境を作らない」ことを習慣化します。具体的には、餌を与えない、水を与えない、隠れ家を与えない、の三原則です。食べ物のカスや生ゴミはその日のうちに処理する。シンクや水回りの水分はこまめに拭き取る。そして、不要な段ボールや新聞紙は溜め込まずに処分し、部屋を整理整頓してゴキブリが隠れる場所を減らす。これらの基本的な清掃と整理整頓を、特別なことではなく、日々のルーティンとして続けることが何よりも重要です。さらに、ダメ押しの対策として、置き型の毒餌(ベイト剤)を設置しておくことをお勧めします。これは、万が一侵入を許してしまったゴキブリが、繁殖して数を増やす前に駆除するための「保険」です。ゴキブリがいないと確認できたからこそ、冷静に、そして計画的に予防策を講じることができます。この平和な状態を長く維持するために、ぜひ今日から「ゼロを維持する」ための対策を始めてみてください。
ゴキブリがいないか確かめた後、やるべきこと