昨年の夏、小学校一年生になったばかりの息子のお腹に、ポツポツとした小さな水ぶくれのようなものを見つけたのがすべての始まりでした。最初は「ただの汗疹かな」と軽く考えていたのですが、数日経つうちにその数は増え、気づけば腕や足にまで広がっていました。皮膚科を受診すると、診断は予想通り水いぼ。医師からは「自然に治るのを待っても良いし、取りたければピンセットで摘まみ取ることもできます」と言われました。しかし、私を最も悩ませたのは病気そのものよりも、その週末から始まる予定だった夏休みの短期スイミングスクールでした。息子は泳ぐことを心から楽しみにしており、せっかく通い始めた習い事を、自分の不注意かもしれない病気のせいで諦めさせたくないという思いでいっぱいでした。一方で、もし他の子にうつしてしまったらどうしようという申し訳なさと恐怖もあり、数日間は夜も眠れないほど悩み続けました。意を決してスイミングスクールの事務局に電話をかけ、「水いぼがあるのですが、参加しても大丈夫でしょうか」と正直に相談しました。すると、スタッフの方は非常に落ち着いた声で、「ガイドラインに従って、防水のテープで保護していただければ問題ありませんよ」と言ってくださったのです。その一言で、私の心に溜まっていた重い塊がスッと消えていくのを感じました。そこからの私の任務は、息子の体をくまなくチェックし、いぼの一つひとつに丁寧に防水絆創膏を貼ることになりました。水の中でも剥がれないように、角を丸く切ったテープを用意し、プールに入る直前に貼り付ける日々。息子は少し嫌がりましたが、「これを貼れば大好きなプールに入れるんだよ」と話すと、自分から腕を出してくれるようになりました。また、私自身も徹底してプールの後は石鹸で体を洗わせ、家ではバスタオルを分けるという対策を続けました。結果として、スクールの期間中に他の子にうつすといったトラブルも起きず、息子は無事に泳ぎを上達させることができました。この体験を通して学んだのは、水いぼは決して「恥ずかしい病気」でも「不潔な病気」でもないということです。子供なら誰でもかかる可能性があり、大切なのは隠すことではなく、正しい知識を持って適切に守ることなのだと痛感しました。また、スイミングスクールのオープンな対応にも救われました。もし、あの日相談せずに独断で休ませていたら、息子は自信を失っていたかもしれません。水いぼという小さな出来事が、私に親としての冷静な判断力と、周囲を信頼して相談することの尊さを教えてくれた、そんな夏休みの記録です。